革をカタチにしてみる
革を決めたらまずは作ってみます。
作ってみないとわからないことが沢山ありますし、理想と現実がかけ離れることもしばしばです。
結果により、革の変更をすることもあります。
ある程度の想像をしつつ期待半分でファーストのファーストサンプルに取り掛かります。
デザイン画と実寸図面を見ながら話し合っていても、その時点で気にしてなかったことが問題として出てきます。
そのタイミングで即話し合い、ひとつずつ解決し、方向性を決めていきます。
ここではそれが正しいかどうかはハッキリわかりません。
それはバッグが出来上がった時に初めてわかることなのです。
不安とワクワク感が入り混じる中、ファーストサンプルが出来上がりました。
“あ、ほぼイメージ通りだ”という感覚が一番初めの感想です。
革の質感と適度な重量感が全体の雰囲気から出ていました。
メーカーさんも取り掛かる前から出来上がるまで、常に私のイメージに合ったものができるかどうかを気にしてくれていました。
作ることは出来るけれど雰囲気までをカタチに出来るかどうか?をとても気にしてくれていたのです。
シンプルなカタチほど雰囲気を出すのが難しいことを理解してくれていて、その部分を気にしてくれることをとてもありがたく思いました。
なんて言ったらいいのかわかりませんが、たぶん基本的なものの考え方が近いかも?と少し感じることができたきっかけです。
それは信頼につながる大事な部分だから“よかった”と思いました。
結果、雰囲気がカタチに表れていたので、この時点で初めて“この革でいこう!”と決めました。
これがこの革の“本決まり”で、さらに具体的なデザインに進むこととなります。
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